青果売場。はこんなお仕事。
.さて、タイトルの通り青果売場のご紹介。
お店によってやり方や考え方が違いますからご承知を。
だけど私がやってみた事や感じた事はお伝えしていきますよ!
青果売場
私が26歳の頃だったかな?
転職して3年間勤めました。(転職というか異動というか・・・)
私が勤めた会社は今は少なくなってますが協同組合という形態のスーパーです。
業種の事なる何店舗かの専門店がひとつの建物に集合した形となってます。
そこの事務局員として入社。
バイトもした事もなかった自分にとっては社会の常識や姿勢を色々教えてもらいました。ただ、ずっと部活はしてきたので先輩後輩の上下関係、言葉使いは悪くなかった(と思っている)はずです。・・・たぶん 汗
んで色々あって事務局から食品店舗は青果売場へ。
右も左も分からん。
しかしチーフとしての異動。というか転職。
入った時はこんな感じ。
私の上司が1人。その上にバイヤー(仕入れ)が1人。
下(というか超先輩です・・・)にパートのおばさま3人。
上司の方も青果担当だけど担当になってまだ3年位?
パートのおばさま(還暦間近、又は還暦過ぎた方)は長ベテラン。
青果一筋数十年。
俺はこのおばさま達を従えていくのです・・・
自身ねー 汗
青果売場 その①
最初は何していいか分からない。
・・・実は私、周りからは「出来る男」として見られていた。
これマジ。ほんとデス。
しかし実際はそんな事ない。そんな事言われても全然自信ないし。
分からんし。
でも頑張ろう! って気持ちはありました。
しかし、空まわった事もすれば、たまに同じ事を聞きなおしたり、叱られてみたり。
事務のお姉さん(可愛い。みんな大好き)に、
「ナツ君は1度聞けば覚えれるんだって思ってた。 何でも出来る人なんだと・・・」
って。
そんな訳ねーし。そんな超人的な人物じゃねーし。
だが自分そんな風に思われてた感は居心地が良い・・・
悪くない 笑
だけど実際はそんな事ない。それは自分が良く分かっておりマス・・・
そんなこんなで最初は言われた事をこなす毎日。
雑用とか品出しとかパソコン使ったPOP(プライスカード)の作り方や売変の仕方など。基本的な作業の流れなど。
合間合間でパックの仕方や陳列のコツも教わりました。
しらない事だらけ。正直ほうれん草と小松菜の違いも分からなかった 笑
そして数ヶ月が過ぎました。
そしたら突然上司が日配(牛乳、豆腐、納豆や日常的に需要があるもの)コーナーに異動になり私とパートのおばさま3人だけに。
今までは私とパートのおばさまの間に上司がいたので色んな意味で良いクッションになってくれていましたがこれからはそうも言ってられん。
「俺がやらねば。」
そんな気持ち。
と、コツコツやっておりました。
上司が去ってからは、原価計算なども考える事に。
売場作りもしていくのです。
青果売場 ②
ここで1日の流れを追っていきましょう。
※私、ナツの場合デス。でも他店舗さんでもあまり違いはないかと思います。
① 朝6時に市場へ。
私の場合まだ見習いなので週に2回、少しの仕入れ。ほんとに少し。競りですね。
② 競りが終わったらお店へ。大体7時にお店に入ります。
③ バイヤーと、私が前日に在庫がなくなった品物が入荷するまでの間品出し。
それとしこし。
※「しこし」とは・・・ 野菜果物をお店に出せるようにパック詰めを行う事。
④ あれこれしていくうちに品物入荷。
私とおばさま達で入荷。お店に品物を入れていきます。
⑤ 朝のうちに、店頭にないものをしこしして品出し。午前のピークまでに店頭に
品物が並ぶようにします。
⑥ 大体店頭に品物が並んだら休憩。一服です。たばこです。
⑦ 昼過ぎになると大体お客さんは空いてきます。
その間に次の日の売り出しの準備や、朝売れてなくなった品物のしこし。
補充して夕方のピークに備えます。
⑧ 夕方には在庫の確認、発注作業。
お店の閉店時間になると片付け。次の日の売場作りになります。
以上が大体の流れ。
慣れれば要領良く動けるようになる。
手が空いたら店頭に出て陳列の手直し。お客さんから質問される事も多いです。
「りんごはどれが美味しいのかしら?」
「○○は何処にありますか?」
「(果物の)盛りかごをお願いしたいのですが・・・」
「お、ナツ君、やってるね!」(名前や顔を覚えてもらえます!)
などなど。接する機会は多いです。
毎日がこんな感じ。
おばさん達と喧嘩もした事もあるけど色々教えてもらったり。
大変良くしてもらった。
なんせほうれん草と小松菜の違いもわからんかったけん 笑
青果売場 ③
それでは・・・ 売場を作るコツというかどうやってお客さんに1品でも多く買ってもらえるか。単価アップを狙えるか。その方法とは・・・
① まずはしっかりとした売場作り。
特にチャンスロスをなくす事です。
チャンスロスとはお客さんが欲しいものが店頭に出してなく、バックヤードに
おいたままになっている事です。
これが一番勿体無い。
② 季節に、行事に合った品物を適宜目立つところに陳列する。
人間は買い物をする時に自分の身長より下の方を向きながら品物を見ています。
(これをゴールデンラインという。)
売りたい商品はそういった箇所に陳列する事でお客さんへの訴求力を高めます。
又、季節毎に売れ行きが良くなる時分があります。
例えば、1月7日は七草粥を食べる習慣があります。
陳列する時に春の七草を一箇所にまとめ陳列。POPにも「春の七草」の文言や、
何故七草粥を食べる習慣があるのか、を説明出来るPOPもあると訴求力が
高まります。
年末年始、ご馳走を食べて、呑んで、疲れた胃を休めてあげるという言われが
ありますね。
冬になれば鍋の季節。
きのこ類や菜っ葉をまとめて陳列。やはりPOPにも鍋やおでんをイメージした
文言で訴求力をアピールします。
年末になれば百合根や金時人参、黒豆などおせち商材、夏はカレー特集も良い
でしょう。
果物に関しては季節毎に売れるものが大体決まってきます。
冬はみかんや伊予柑、ポンカン、八朔などの柑橘類が主な売り上げ、
初夏になるといちぢくや桃、デラもはじまります。
他に柿やりんごなど。
季節によって訴求力の高くなるものをメインに売上げが上がってきます。
特に果物に関しては、お客さんにしょっちゅう味を聞かれるので、必ず自分で
味見をしてみて、聞かれたら答えれるようにした方が良いです。
味見してみて、まずかった場合、私の場合は正直に「イマイチでしたね。 笑」
って言ってました 笑
でもそうする事によってそのお客さんとはある程度信頼関係がうまれますし、
説得力もうまれます。必ず果物には当たりもあれば外れもあります。
バイヤーの前ではとても言えないですけど 笑
それと、試食は積極的に出した方がいいです。美味しいものは特に。
少し位値段を上げておいても納得してもらえるはずです。
どうでしょう。
イメージが湧いてきたでしょうか。
私の場合、1年目は何も分からず、ただ毎日が過ぎていった感覚です。
それでも季節毎の売場の作り変えは覚えれるように毎日いじくってました。
2年目になると1年目の事を思い出しながら自分で売場を作っていく感じ。
3年目からはようやく要領も分かってきて(のような感じる)自分で考えて、売りたい商品を目立つところに、ニーズに合う商品を一箇所に固めたりPOPも手書きで訴求力を高めたり、食品部から関連商品を並べて陳列し、献立を意識させるような売場作りも積極的に行ってきました。
青果売場 まとめ
何回か転職はしてますが青果売場は面白いです。
ある程度自分で自由に動けますし。
売ろう! と思って仕入れたり、陳列、試食を出したものが売れると素直に嬉しいですし。ただ数字もちゃんと出していかないといけないからシビアです。
自由に出来る分余計にですね。
休みはシフト制になると思います。
平日休めるのは嬉しいけど友達と休みが合わないのは辛いですね 汗
「俺だけ仕事で一緒に遊べん」
ってのはちょくちょくあるし。
「次の日俺だけ仕事」
・・・ ってのもあるし。
関係なく呑んだり騒いだりしてましたけど 笑
今はあんま無理出来る歳じゃなくなってきました 汗
自分がやってきたお仕事の中で1番かもしれません。
やりがいはあります。
人と接するのが好き、って方には向いているかと思います。
青果売場 最後に・・・
長々と書き連ねてきましたが、私も人に教わるだけじゃなく、自分で勉強もしてきました。
教材となったのがありまして、おすす出来る1冊です。
食品商業から出版の
「青果の教科書」
年間52週毎の売場作りの例、売れ筋など細かくかいてあります。
陳列方法なども。
随分参考になったのでこれからスーパー、青果売場へ就職、転職を、と考えておられる方は一読してもいいでしょう。
おすすめです。
ただ、大分前の書籍なので出版元への注文になるかもです。